第109回医師国家試験 F5(2015年)
正答:d
問題
胸痛の特徴と疑われる疾患の組合せで適切でないのはどれか。
a.頸部へ放散する痛み―狭心症
b.針で刺したような痛み―肋間神経痛
c.呼吸性に変動する痛み―胸膜炎
d.徐々に増強する胸背部の痛み―大動脈解離
e.食後の仰臥位で増強する痛み―逆流性食道炎
正答の理由
選択肢dが誤りです。急性大動脈解離の典型的な痛みは突然発症する強い胸背部痛で、徐々に増強する痛みという特徴とは合いません。頸部へ放散する狭心症、刺すような肋間神経痛、呼吸に伴う胸膜炎、食後臥位で悪化する逆流性食道炎の組合せは適切です。
各選択肢の検討
a.正しい。狭心症の虚血性胸部不快感は頸部・顎・上肢などへ放散することがあります。
b.正しい。針で刺すような限局性の痛みは、肋間神経痛など神経・胸壁由来の痛みと整合します。
c.正しい。呼吸に伴って増悪する胸痛は胸膜性疼痛の特徴です。
d.誤り。大動脈解離は突然発症する強い胸背部痛が典型で、徐々に増強するという組合せは不適切です。
e.正しい。食後や仰臥位で増悪する胸やけ・胸痛は胃食道逆流症を示唆します。
覚えるポイント
突然発症する強い胸背部痛は大動脈解離を疑う。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第109回医師国家試験問題および正答
- American Heart Association / American College of Cardiology, 2021 Chest Pain Guideline Slide Set
- MSD Manual Professional, Some Causes of Chest Pain
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。