乳房外Paget病|第109回医師国家試験D24

第109回医師国家試験 D24(2015年)

正答:e

問題

24 67 歳の男性。陰部の痒みを主訴に来院した。 3 年前から右陰囊に痒みを伴う皮疹が出現し、市販の外用薬で治療していたが、次第に拡大してきたため受診した。 陰囊と陰茎の写真(別冊 No. 4A)と生検組織の H-E 染色標本(別冊 No. 4B)とを別に示す。

診断はどれか。

a.血管肉腫

b.Bowen 病

c.基底細胞癌

d.悪性黒色腫

e.乳房外 Paget 病

陰囊・陰茎の皮疹写真。
別冊No.4A / 出典:厚生労働省・第109回D別冊(原本の該当ページ)
皮膚生検H-E染色標本。
別冊No.4B / 出典:厚生労働省・第109回D別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

陰囊に慢性に拡大する紅斑性皮疹があり、組織像では大型で淡明な細胞が表皮内に分布します。アポクリン腺領域に好発する乳房外Paget病が考えられます。

画像の見方

厚生労働省別冊の指定画像を原本から抽出し、視認して図版内容とNo.ラベルを照合した。

各選択肢の検討

a.血管肉腫は血管内皮由来の悪性腫瘍で、異型血管腔を形成する像が中心です。

b.Bowen病は表皮全層の異型角化細胞が特徴で、Paget細胞のような大型淡明細胞とは異なります。

c.基底細胞癌は基底細胞様腫瘍胞巣と辺縁柵状配列を示し、表皮内のPaget細胞とは異なります。

d.悪性黒色腫では異型メラノサイトが増殖し、臨床的には色素性病変が多く、本例の組織像に合いません。

e.陰囊に生じる慢性湿疹様病変と表皮内の大型淡明細胞は乳房外Paget病に典型的です。

覚えるポイント

陰囊・外陰などの慢性湿疹様皮疹では乳房外Paget病を鑑別します。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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