第109回医師国家試験 B19(2015年)
正答:a
問題
19 自律神経障害による突然死に最も注意すべきなのはどれか。
a.多系統萎縮症
b.多発性硬化症
c.周期性四肢麻痺
d.Alzheimer 型認知症
e.筋萎縮性側索硬化症
正答の理由
多系統萎縮症では進行性自律神経障害に小脳失調やパーキンソニズムなどを伴います。突然死は睡眠中の上気道狭窄・吸気性喘鳴や呼吸調節異常と関連し、自律神経障害そのものだけを直接原因と断定できません。提示疾患の中で特に注意を要します。
各選択肢の検討
a.正しい。多系統萎縮症では自律神経不全に加えて睡眠時喘鳴や呼吸異常が生じ、突然死のリスクがあります。
b.多発性硬化症は中枢神経の脱髄疾患で、自律神経障害による突然死が代表的な注意点ではありません。
c.周期性四肢麻痺は発作性の筋力低下を呈する病態で、主な危険は電解質異常や不整脈などです。
d.Alzheimer型認知症は進行性認知機能障害が中心で、自律神経障害による突然死が典型的ではありません。
e.筋萎縮性側索硬化症では進行する呼吸筋麻痺が生命予後を左右しますが、本問の自律神経障害による突然死とは異なります。
覚えるポイント
多系統萎縮症では自律神経不全に加え、睡眠時呼吸障害・喘鳴に注意します。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第109回医師国家試験問題および正答
- Munschauer et al. Abnormal respiration and sudden death during sleep in multiple system atrophy with autonomic failure. Neurology. 1990
- Cortelli et al. Stridor in multiple system atrophy: consensus statement. Neurology. 2019
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。