第109回医師国家試験 A53(2015年)
正答:e
問題
69 歳の男性。高熱を主訴に来院した。インフルエンザの診断でオセルタミビルを 5 日分処方され一旦解熱した。内服を終了した翌日から高熱、咳嗽および膿性痰が出現したため受診した。意識は清明。体温 39.1 °C。脈拍 112/分、整。血圧 108/82 mmHg。呼吸数 24/分。右胸部で coarse crackles を聴取する。血液所見:赤血球 378 万、Hb 10.8 g/dL、Ht 36 %、白血球 17,200( 桿状核好中球 4 %、分葉核好中球 84 %、単球 2 %、リンパ球 10 %)、血小板 18 万。CRP 23 mg/dL。胸部エックス線写真(別冊 No. 29)を別に示す。 治療薬として適切なのはどれか。
a.ザナミビル
b.アシクロビル
c.ミノサイクリン
d.オセルタミビル
e.スルバクタム・アンピシリン合剤

正答の理由
インフルエンザ後に再び高熱、膿性痰、好中球増多、CRP高値、肺浸潤影が出ており、二次性細菌性肺炎を疑う。呼吸状態と重症度を評価しつつ、市中肺炎の起因菌をカバーする抗菌薬を投与する。選択肢ではスルバクタム・アンピシリンが該当する。
各選択肢の検討
a.誤り。抗インフルエンザ薬はすでに5日間内服後に再燃した本例の細菌性肺炎を治療しない。
b.誤り。アシクロビルはヘルペスウイルス薬であり、細菌性肺炎には無効。
c.誤り。ミノサイクリン単剤は、インフルエンザ後に高熱・膿性痰を伴い細菌性肺炎が疑われる本例で、選択肢中のスルバクタム・アンピシリンより適切ではない。
d.誤り。オセルタミビル再投与は、再燃の主因と考えられる二次性細菌感染を治療しない。
e.正しい。インフルエンザ後の細菌性肺炎に対し、選択肢中では肺炎球菌などを含む市中肺炎起因菌をカバーする静注抗菌薬が適切。
覚えるポイント
インフルエンザ後に再び高熱、膿性痰、好中球増多、CRP高値、肺浸潤影が出ており、二次性細菌性肺炎を疑う。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。