学童期の夜尿症への対応|第108回医師国家試験I69

第108回医師国家試験 I69(2014年)

正答:e

問題

69 11 歳の男児。 2 週後の修学旅行を前に夜尿が治らないため母親と来院した。既往歴に特記すべきことはない。両親と姉と妹の 5 人暮らし。尿所見:蛋白(-)、糖(-)、沈渣に赤血球 0 ~ 1 / 1 視野、白血球 1 ~ 4 / 1 視野。腹部超音波検査で両側の腎と膀胱とに異常を認めない。

対応として適切なのはどれか。

a.経過観察

b.オムツの使用

c.終日の水分制限

d.修学旅行への不参加

e.三環系抗うつ薬の内服

正答の理由

正常な尿・超音波所見を示す学童で、本人は修学旅行を前に夜尿を困っている。原本の公式正答は三環系抗うつ薬である。現行のNICE指針ではアラーム療法やデスモプレシンが先行し、イミプラミンは専門医の管理下で他の治療に反応しない場合などに限るため、現在の臨床ではその位置づけを説明する。

各選択肢の検討

a.誤り。11歳で夜尿が続き本人が困っており、説明や治療の相談をせず経過観察のみとするのは適切でない。

b.誤り。おむつは旅行時の一時的な実用策にはなり得るが、夜尿症そのものの治療にはならず、単独で選ぶ対応ではない。

c.誤り。終日水分を制限すると脱水の危険があり、就寝前の過剰な摂取を避ける指導とは異なる。

d.誤り。夜尿のみを理由に修学旅行への参加を避ける必要はなく、対策を相談する。

e.正しい(原本の公式正答)。三環系薬は夜尿症に用いられたが、現在は重い副作用に注意し、専門医の管理下で難治例に限って検討する。

覚えるポイント

夜尿症治療は本人の希望に合わせて選び、現行ではアラーム療法・デスモプレシンが中心。三環系薬は難治例に限り慎重に扱う。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

第108回の一覧へ戻る

タイトルとURLをコピーしました