単純型熱性けいれん|第108回医師国家試験I54

第108回医師国家試験 I54(2014年)

正答:e

問題

54 9か月の乳児。発熱を主訴に母親に連れられて来院した。生来健康で今回初めての発熱である。診察を待っているときに全身性左右対称の強直性間代性けいれんを認めた。 3分後にけいれんは消失し意識も回復した。血液所見に異常は認めなかった。

母親への説明で適切なのはどれか。

a.「遺伝性はありません」

b.「すぐに脳波の検査をしましょう」

c.「約半数に知能への影響がみられます」

d.「将来、てんかんへ移行する可能性が高いです」

e.「このけいれん発作は 3 人に 1 人の割合で再発する可能性があります」

正答の理由

全身性左右対称の発作が3分で自然に止まり、意識が回復した初回の熱性けいれんであり、単純型に合致する。集団全体では約3人に1人が再発するためeが適切。ただし初発年齢が低いほど再発リスクは高く、この9か月児の個別リスクを一律に3分の1とは断定しない。

各選択肢の検討

a.誤り。熱性けいれんには遺伝的素因が関与することがあり、「遺伝性はない」と断定できない。

b.誤り。発作が短時間で終了し意識が回復した単純型熱性けいれんでは、神経学的異常がなければ一律の脳波検査は不要である。

c.誤り。単純型熱性けいれんが知能障害を生じさせるとはいえない。

d.誤り。将来のてんかん発症リスクは一般よりわずかに高くなることはあるが、「高い」と説明するのは不適切である。

e.正しい。熱性けいれん全体の再発率はおよそ3分の1である。初発時に若いほど再発しやすい。

覚えるポイント

短時間・全身性・単回の熱性けいれんは単純型で、全体の再発率は約3分の1。初発年齢が低いと再発率は高い。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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