第108回医師国家試験 I38(2014年)
正答:a・c・e
問題
38 耳下腺腫瘍摘出術を行う際、手術前に説明すべき合併症はどれか。**3つ選べ**。
a.血腫
b.髄液漏
c.異常発汗
d.テタニー
e.顔面神経麻痺
正答の理由
耳下腺内を顔面神経が走行するため、術後の一過性または持続性顔面神経麻痺が問題になります。出血による血腫や、耳下腺領域の副交感神経線維の異所性再生による食事時発汗(Frey症候群)も説明すべき合併症です。
各選択肢の検討
a.正しい。術後出血による血腫は耳下腺摘出術の短期合併症で、頸部の腫脹や創部出血に注意します。
b.誤り。髄液漏は頭蓋底や硬膜を損傷した場合の合併症で、通常の耳下腺摘出術で想定する合併症ではありません。
c.正しい。耳下腺摘出後に再生した副交感神経線維が皮膚の汗腺へ誤って結合し、食事時に発汗・紅潮するFrey症候群が起こり得ます。
d.誤り。テタニーは低カルシウム血症などで生じ、耳下腺摘出術に特徴的な合併症ではありません。
e.正しい。顔面神経は耳下腺を貫くため、牽引や損傷により術後の顔面筋麻痺・運動低下が生じ得ます。
覚えるポイント
耳下腺摘出術では顔面神経障害、出血・血腫、食事時発汗(Frey症候群)を説明します。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第108回医師国家試験問題および正答
- Clinical Indicators: Parotidectomy – American Academy of Otolaryngology–Head and Neck Surgery
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。