ループス腎炎の免疫複合体沈着|第108回医師国家試験I24

第108回医師国家試験 I24(2014年)

正答:e

問題

24 急速進行性糸球体腎炎を呈した患者の腎生検のPAS染色標本(別冊 No. 6A)と蛍光抗体IgG染色標本(別冊 No. 6B)とを別に示す。

最も考えられるのはどれか。

a.ANCA関連血管炎

b.IgG4関連疾患

c.急性間質性腎炎

d.血栓性血小板減少性紫斑病

e.全身性エリテマトーデス〈SLE〉

腎生検のPAS染色標本。糸球体に増殖性病変がみられる。
別冊No.6A / 出典:厚生労働省・第108回I別冊(原本の該当ページ)
腎生検の蛍光抗体IgG染色標本。糸球体係蹄に免疫グロブリンの沈着を認める。
別冊No.6B / 出典:厚生労働省・第108回I別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

腎生検では糸球体係蹄の増殖性病変に加え、IgG蛍光で糸球体への免疫複合体沈着がみられます。急速進行性腎炎を来したSLEのループス腎炎が最も考えられます。

各選択肢の検討

a.誤り。ANCA関連血管炎の腎病変は壊死性・半月体形成性腎炎を呈しますが、蛍光抗体法では通常、免疫沈着が乏しいpauci-immune型です。

b.誤り。IgG4関連腎臓病は尿細管間質性腎炎や膜性病変などを呈し得ますが、この糸球体の免疫複合体沈着を伴う像を最もよく説明しません。

c.誤り。急性間質性腎炎の主病変は尿細管間質の炎症で、糸球体の免疫複合体沈着を主体とする像ではありません。

d.誤り。血栓性血小板減少性紫斑病では血小板血栓による血栓性微小血管症が主体で、糸球体へのIgG免疫複合体沈着は典型的ではありません。

e.正しい。SLEの腎炎は免疫複合体性糸球体腎炎で、蛍光抗体法でIgGなどの免疫グロブリン沈着を認めます。急速進行性腎炎を来す増殖性ループス腎炎もあります。

覚えるポイント

ループス腎炎は免疫複合体性腎炎であり、腎生検の免疫蛍光所見が診断に重要です。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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