第108回医師国家試験 H33(2014年)
正答:d
問題
次の文を読み、33、34の問いに答えよ。
42歳の女性。頭痛を主訴に来院した。
現病歴:3年前から月1、2回の頭痛を自覚していた。頭痛は両側の後頭部を中心とした持続性の鈍痛で、肩こりを伴っている。夕方になると頭痛が悪化するが、生活に支障をきたすほどの痛みではない。家事などで体を動かしている時のほうが多少痛みは和らぐ感じがする。悪心はない。頭痛に大きな変化はないが、昨日知人が脳梗塞で入院したという話を聞き、心配になって受診した。
既往歴:スギ花粉症。
生活歴:事務職。喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。
家族歴:父親が56歳時にくも膜下出血で死亡。母親が高血圧症で治療中。
33 身体診察を開始しようとした時に、患者が「今日、頭のCTを撮ってもらえませんか」と希望してきた。
現時点の医師の返答として最も適切なのはどれか。
a.「まだ診察の途中ですよ」
b.「人間ドックで相談してください」
c.「予約制なので今日はできません」
d.「頭のCTを撮ってほしいのですね」
e.「あなたの状態ではCTを撮る必要はありません」
正答の理由
まず患者の希望を受け止め、「CTを撮ってほしいのですね」と反映してから、そう考えた理由や心配を尋ねて診察を進めます。希望だけで検査の必要性を断定せず、診察前に拒否したり、別施設へ回したりする応答は適切ではありません。
各選択肢の検討
a.「まだ診察の途中ですよ」:希望の背景にある不安を受け止めず、患者との対話を妨げます。
b.「人間ドックで相談してください」:受診中の相談を別の機会に先送りする応答です。
c.「予約制なので今日はできません」:検査希望の背景や医学的必要性を確認していません。
d.「頭のCTを撮ってほしいのですね」:希望を反映して受け止め、理由や心配を尋ねる対話につなげます。正答です。
e.「あなたの状態ではCTを撮る必要はありません」:診察前に必要性を断定し、懸念を確認していません。
覚えるポイント
患者の希望を反映して受け止め、背景にある懸念を確認して共有意思決定につなげる。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第108回医師国家試験問題および正答
- 厚生労働省「第108回医師国家試験 H問題」
- 厚生労働省「第108回医師国家試験 正答値表」
- Agency for Healthcare Research and Quality. Building Rapport with Patients: OARS Communication Skills
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。