第108回医師国家試験 H16(2014年)
正答:c
問題
うっ血性心不全について正しいのはどれか。
a.浮腫は顔面に著明である。
b.呼吸困難は仰臥位で軽減する。
c.肺水腫は左心不全の所見である。
d.肺動脈楔入圧の上昇は右心不全の所見である。
e.左室駆出率が正常の場合はうっ血性心不全を否定できる。
正答の理由
うっ血性心不全では左心系の充満圧上昇が肺静脈圧を上げ、肺うっ血や肺水腫を生じます。左室駆出率が保たれていても拡張機能障害などで心不全を起こすHFpEFがあるため、駆出率正常だけで心不全を否定できません。
各選択肢の検討
a.誤り。体液貯留による浮腫は重力の影響を受ける下腿・足背に目立ち、顔面に特異的ではありません。
b.誤り。仰臥位では静脈還流が増えて肺うっ血が悪化し、起坐呼吸が生じることがあります。
c.正しい。肺水腫は左室充満圧や肺静脈圧の上昇による肺うっ血の所見で、左心不全に対応します。
d.誤り。肺動脈楔入圧は左房圧・左室充満圧の指標であり、その上昇は左心系のうっ血を示唆します。
e.誤り。駆出率が保たれた心不全(HFpEF)があり、左室駆出率が正常でも心不全を否定できません。
覚えるポイント
心不全は駆出率低下型だけではなく、駆出率が保たれた型もあります。肺うっ血は左心系の圧上昇を反映します。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第108回医師国家試験問題および正答
- Pulmonary edema: MedlinePlus Medical Encyclopedia
- 2022 AHA / ACC / HFSA Guideline for the Management of Heart Failure
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。