肝性脳症の羽ばたき振戦|第108回医師国家試験H13

第108回医師国家試験 H13(2014年)

正答:a

問題

肢位の写真(別冊No.2)を別に示す。

異常所見を見出すためにこの肢位が最も適しているのはどれか。

a.肝性脳症

b.ラクナ梗塞

c.Parkinson 病

d.甲状腺機能亢進症

e.良性発作性頭位眩暈症

両上肢を前方へ伸ばし、手関節を背屈保持する肢位
肢位の写真:別冊No.2 / 出典:厚生労働省・第108回H別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

写真は両上肢を前方に伸ばし、手関節を背屈して保持する肢位です。この姿勢で一過性に手首の支持が抜ける羽ばたき振戦を観察でき、肝性脳症などの代謝性脳症を示唆します。

画像の見方

両上肢を前方へ伸ばし、手指を広げて手関節を背屈保持する姿勢です。この姿勢で保持困難や不規則な手首の屈曲を観察し、asterixisを確認します。写真だけで肝性脳症の原因までは診断できません.

各選択肢の検討

a.正しい。両上肢を前方へ伸ばし、手関節を背屈して保持させると羽ばたき振戦(asterixis)を観察できます。肝性脳症でみられる所見です。

b.誤り。ラクナ梗塞の診断には病歴・神経診察と脳画像が必要で、この肢位は特異的な検査ではありません。

c.誤り。Parkinson病では安静時振戦、筋強剛、無動・寡動などを評価します。この姿勢は羽ばたき振戦の誘発肢位です。

d.誤り。甲状腺機能亢進症では手指振戦を認めることがありますが、この肢位で典型的に確認する所見はasterixisです。

e.誤り。良性発作性頭位眩暈症は頭位変換で誘発される眼振・めまいを評価し、上肢伸展肢位では検出しません。

覚えるポイント

上肢を伸ばし手関節を背屈保持する肢位ではasterixisを観察し、肝性脳症などの代謝性脳症を考えます。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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