症候性頸動脈狭窄の血行再建|第108回医師国家試験E58

第108回医師国家試験 E58(2014年)

正答:d・e

問題

58 72 歳の男性。繰り返す右上下肢の脱力発作を主訴に来院した。糖尿病、高血圧症および脂質異常症に対して内服治療中である。神経学的診察で異常を認めない。左頸部で血管雑音を聴取する。頭部 MRI で明らかな脳梗塞を認めない。左総頸動脈造影像(別冊 No. 13)を別に示す。

治療法で適切なのはどれか。2つ選べ。

a.動脈塞栓術

b.血栓溶解療法

c.動脈瘤塞栓術

d.頸動脈内膜剝離術

e.頸動脈ステント留置術

左総頸動脈造影で頸動脈分岐部から内頸動脈起始部の高度狭窄を示す。
別冊No.13:左総頸動脈造影 / 出典:厚生労働省・第108回E別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

反復する右上下肢の脱力は左頸動脈領域の一過性脳虚血発作に合い、左頸動脈造影では高度狭窄が示されています。症候性頸動脈狭窄には頸動脈内膜剝離術が基本的な血行再建で、患者の手術リスクや血管形態によって頸動脈ステント留置術も選択肢となります。

画像の見方

左総頸動脈造影で頸動脈分岐部から内頸動脈起始部の高度狭窄を示す。

各選択肢の検討

a.誤り。動脈塞栓術は出血や動静脈奇形などへの血管内治療で、頸動脈狭窄を解除する方法ではありません。

b.誤り。血栓溶解療法は急性脳梗塞の適応を評価して行う治療で、反復TIAと頸動脈狭窄への根本的血行再建ではありません。

c.誤り。動脈瘤塞栓術は動脈瘤を治療する方法であり、本画像の頸動脈狭窄の治療ではありません。

d.正しい。頸動脈内膜剝離術は症候性頸動脈狭窄への標準的な血行再建法です。

e.正しい。頸動脈ステント留置術も狭窄を拡張する血行再建法で、手術リスクや解剖学的条件を踏まえ選択します。

覚えるポイント

症候性の高度頸動脈狭窄では頸動脈血行再建を検討し、CEAを基本に個別条件でCASを選ぶ。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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