胃癌のTNM分類と肝転移|第108回医師国家試験E45

第108回医師国家試験 E45(2014年)

正答:e

問題

45 75 歳の男性。心窩部痛を主訴に来院した。 3 か月前から心窩部に持続する鈍痛を自覚し、徐々に増悪してきた。食欲低下も伴うようになったため受診した。腹部は平坦、軟。臍周囲に可動性のない腫瘤を触知する。頸部、腋窩および鼠径部にリンパ節を触知しない。上部消化管内視鏡像(別冊 No. 8A)と腹部造影 CT(別冊 No. 8B) とを別に示す。 TNM 分類による進行度(ステージ)はどれか。

a.IA

b.IB

c.II

d.III

e.IV

胃壁に不整な潰瘍性腫瘤を認める上部消化管内視鏡像。
別冊No.8A:上部消化管内視鏡像 / 出典:厚生労働省・第108回E別冊(原本の該当ページ)
胃壁腫瘤と肝内の転移を疑う低吸収病変を認める腹部造影CT。
別冊No.8B:腹部造影CT / 出典:厚生労働省・第108回E別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

上部消化管内視鏡では進行胃癌を疑う腫瘤があり、造影CTでは肝内に転移を疑う病変がみられる。胃癌の遠隔転移はM1で、TNM病期分類ではStage IVとなる。

画像の見方

Aに潰瘍性胃腫瘤、Bの肝内に低吸収結節を認め、肝転移を疑う。別冊No.8A・BはE問題45。

各選択肢の検討

a.誤り。Stage IAは遠隔転移のない早期癌の病期であり、画像上の肝病変を伴う本例には当てはまらない。

b.誤り。Stage IBも遠隔転移を伴わない限局癌の病期である。

c.誤り。Stage IIはリンパ節転移や局所進展の程度で決まるが、遠隔転移がある場合はStage IVとなる。

d.誤り。Stage IIIは局所進行癌や高度の領域リンパ節転移に対応し、肝転移を伴う場合の病期ではない。

e.正しい。CTで肝転移が疑われ、胃癌の遠隔転移M1に該当するためStage IVである。

覚えるポイント

胃癌では肝などへの遠隔転移があればM1となりStage IVに分類される。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

第108回の一覧へ戻る

タイトルとURLをコピーしました