第108回医師国家試験 E11(2014年)
正答:d
問題
新生児の体液生理について正しいのはどれか。
a.尿濃縮力は成人と同程度である。
b.細胞内液量は細胞外液量より多い。
c.尿細管のNa再吸収能は成人より低い。
d.体重当たりの不感蒸泄量は成人より多い。
e.出生後の生理的体重減少は15%程度である。
正答の理由
新生児は体表面積/体重比が大きく、体重当たりの不感蒸泄が成人より多くなります。腎の尿濃縮能は未熟ですが、正期産児のNa排泄率は出生後早期から低く、Na再吸収能を一律に成人より低いとはいえません。細胞外液量は細胞内液量より多く、正期産児の生理的体重減少は通常15%程度には達しません。
各選択肢の検討
a.誤り。新生児の腎は未熟で、尿を濃縮する能力は成人より低いです。
b.誤り。新生児では細胞外液量が細胞内液量より多く、成長に伴い細胞外液の割合が低下します。
c.誤り。正期産児のNa排泄率は出生直後から低く、尿細管Na再吸収能が成人より一律に低いとはいえません。早産児ではNa保持能が低下するため、在胎週数による違いに注意します。
d.正しい。体表面積/体重比が大きいため、体重当たりの不感蒸泄量は成人より多くなります。
e.誤り。正期産児の生理的体重減少は一般に出生体重の約5〜10%で、15%程度は通常の範囲を超えます。
覚えるポイント
新生児は水分喪失が体重当たりで大きく、腎濃縮・Na保持機能が未熟。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第108回医師国家試験問題および正答
- 第108回医師国家試験 E問題
- 第108回医師国家試験 正答値表
- The development of renal function after birth
- Fluid and Electrolyte Management of the Neonate
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。