第108回医師国家試験 D6(2014年)
正答:d
問題
高齢者の複雑部分発作の治療薬として最も適切なのはどれか。
a.バルプロ酸
b.ジアゼパム
c.クロナゼパム
d.カルバマゼピン
e.フェノバルビタール
正答の理由
「複雑部分発作」は現在の用語では焦点意識減損発作に相当し、焦点発作に有効な抗発作薬を選ぶ。選択肢ではカルバマゼピンが該当する。現在は高齢者の併存疾患、相互作用、有害事象を踏まえ、より忍容性の高い薬剤も第一選択となる。
各選択肢の検討
a.誤り。バルプロ酸は全般発作などに用いるが、焦点発作でこの選択肢群から選ぶ標準薬ではありません。
b.誤り。ジアゼパムは急性発作の停止や発作重積の治療に用いられ、日常的な焦点てんかんの単剤維持療法には適しません。
c.誤り。クロナゼパムは特定の発作型や補助療法で用いることがありますが、焦点意識減損発作に対する代表的な単剤選択ではありません。
d.正しい。カルバマゼピンは焦点発作に有効な抗発作薬です。本問の選択肢中では最も適切です。
e.誤り。フェノバルビタールは鎮静、認知機能への影響や薬物相互作用が問題となりやすく、高齢者の維持薬として優先しにくい薬剤です。
覚えるポイント
複雑部分発作は焦点意識減損発作に当たり、カルバマゼピンは焦点発作に有効。現在の高齢者治療では忍容性と相互作用も重視する。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第108回医師国家試験問題および正答
- National Institute for Health and Care Excellence, “Treating epileptic seizures in children, young people and adults (NG217)”
- 日本神経学会「てんかん診療ガイドライン2018」
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。