糖尿病網膜症への網膜光凝固|第108回医師国家試験C24

第108回医師国家試験 C24(2014年)

正答:c

問題

24 55 歳の男性。視力障害を主訴に来院した。 3 か月前から左眼の視力低下を自覚し

ていたが、昨日突然見えなくなった。最近 5 年は健康診断を受けていない。受診時

の矯正視力は右 1.0、左手動弁。左眼は硝子体出血のため眼底が観察できなかった。

右眼の眼底写真(別冊 No. 3A)と蛍光眼底造影写真(別冊 No. 3B)を別に示す。左眼

には硝子体手術による治療を予定した。

右眼への対応で適切なのはどれか。

a.経過観察

b.硝子体手術

c.網膜光凝固

d.光線力学的療法

e.副腎皮質ステロイド内服

別冊No.3A(眼底写真)および3B(蛍光眼底造影写真)。
別冊No.3A(眼底写真)および3B(蛍光眼底造影写真)。 / 出典:厚生労働省・第108回C別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

右眼の眼底には糖尿病網膜症を示す出血・硬性白斑があり、蛍光眼底造影で広い無灌流域と異常血管からの漏出を認めます。進行した増殖網膜症では汎網膜光凝固で虚血網膜を処置し、重症化と失明の危険を下げます。硝子体出血のある左眼に予定されている硝子体手術とは別の対応です。

各選択肢の検討

a.糖尿病網膜症の活動性所見があり、造影でも異常血管が示されるため経過観察のみでは視力予後を損ないます。

b.右眼は硝子体出血で眼底が見えない左眼とは異なり、眼底・造影所見に基づく網膜光凝固が可能です。

c.正しい。増殖性糖尿病網膜症の虚血網膜に汎網膜光凝固を行い、新生血管の退縮と重篤な視力低下の予防を図ります。

d.光線力学的療法は主として脈絡膜新生血管などに用いられ、糖尿病網膜症の虚血・網膜新生血管への標準処置ではありません。

e.糖尿病網膜症の虚血網膜を治療する方法ではなく、画像所見にもステロイド適応を示す炎症所見はありません。

覚えるポイント

増殖糖尿病網膜症では網膜光凝固で虚血網膜からの新生血管刺激を抑える。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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