疥癬の確定と職員接触者の確認|第108回医師国家試験A40

第108回医師国家試験 A40(2014年)

正答:e

問題

40 78 歳の男性。 2 日後の胃癌の手術のため入院中である。主治医が両手の皮疹に気付いた。本人に聞くと、 1 か月前から痒みが強く、市販の止痒薬を外用していたが軽快しなかったという。他の部位に皮疹はない。左手の写真(別冊 No. 14A)と鱗屑の苛性カリ〈KOH〉直接鏡検標本(別冊 No. 14B)とを別に示す。

皮疹に対する治療のほかに、対応として適切なのはどれか。

a.手術を延期する。

b.病室を閉鎖する。

c.衣類を熱湯消毒する。

d.病室に殺虫剤を散布する。

e.接触した職員の皮疹の有無を確認する。

左手皮膚の写真
別冊No.14A / 出典:厚生労働省・第108回A別冊(原本の該当ページ)
鱗屑のKOH直接鏡検標本
別冊No.14B / 出典:厚生労働省・第108回A別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

強い掻痒を伴う手指病変とKOH直接鏡検で確認できる疥癬虫体から疥癬と診断されます。接触感染を防ぐため、接触した職員に皮疹や掻痒がないか確認し、必要に応じて診断・治療につなげます。

各選択肢の検討

a.手術を延期する。:誤り。疥癬は治療と接触感染対策を要しますが、手術延期より接触職員の確認が優先されます。

b.病室を閉鎖する。:誤り。通常型疥癬で病室を閉鎖する必要はありません。

c.衣類を熱湯消毒する。:誤り。衣類・寝具の熱を用いた洗濯や乾燥は感染対策の一部ですが、熱湯消毒は必須ではなく、設問で一つ選ぶ対応としては接触した職員の確認が優先されます。

d.病室に殺虫剤を散布する:誤り。室内への殺虫剤散布は不要で、通常の清掃と接触者の確認を行います。

e.接触した職員の皮疹の有無を確認する:正しい。疥癬は施設内で患者・職員へ広がり得るため、接触者の症状を調べます。

覚えるポイント

疥癬患者が判明したら、直接接触した職員を含めて症状の有無を確認する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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