多発性骨髄腫による病的椎体骨折|第108回医師国家試験A32

第108回医師国家試験 A32(2014年)

正答:c

問題

32 57 歳の男性。腰背部痛を主訴に来院した。 1 か月前に重いものを持ってから腰背部痛が出現した。自宅近くの診療所を受診し、第 7 胸椎椎体骨折でコルセットを装着した。 2 日前に腰痛が増悪し、第 12 胸椎、第 1 腰椎椎体骨折が認められたため、紹介されて受診した。最近、約 3 kg の体重減少があるという。血液所見:赤血球379 万、Hb 12.1 g/dl、Ht 35 %、白血球 4,650、血小板 10 万。血液生化学所見:総蛋白 11.7 g/dl、アルブミン 3.3 g/dl、ALP 261 IU/l(基準 115~359)、尿素窒素 12 mg/dl、クレアチニン 0.8 mg/dl、Ca 9.5 mg/dl、P 4.2 mg/dl。

多発脊椎椎体骨折の原因の精査に最も必要なのはどれか。

a.尿中 Ca 定量

b.頸部超音波検査

c.血清免疫電気泳動

d.消化管内視鏡検査

e.胸部エックス線撮影

正答の理由

多発する椎体骨折に加え、総蛋白高値、アルブミンとの乖離、血小板減少、体重減少があり、単クローン性免疫グロブリンを産生する多発性骨髄腫が疑われます。血清免疫電気泳動でM蛋白を調べます。

各選択肢の検討

a.尿中 Ca 定量:誤り。尿中Ca定量では原因となる単クローン性蛋白血症を評価できません。

b.頸部超音波検査:誤り。副甲状腺疾患を疑う高Ca血症はなく、頸部超音波は第一選択の精査ではありません。

c.血清免疫電気泳動:正しい。免疫電気泳動・免疫固定で単クローン性免疫グロブリンを検出し、多発性骨髄腫を評価します。

d.消化管内視鏡検査:誤り。消化管内視鏡検査は体重減少の一部の原因検索にはなりますが、蛋白増加と多発椎体骨折の組合せを優先して調べる検査ではありません。

e.胸部エックス線撮影:誤り。胸部単純撮影では多発性骨髄腫の単クローン性蛋白血症を評価できません。

覚えるポイント

多発椎体骨折と総蛋白高値では骨髄腫を精査する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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