Cushing症候群|第107回医師国家試験I68

第107回医師国家試験 I68(2013年)

正答:e

問題

25歳の女性。高血圧の精査のため来院した。6か月前に胃腸炎症状で自宅近くの診療所を受診し高血圧を指摘された。3か月前から食欲が亢進し体重が4 kg増加した。身長154 cm、体重64 kg。脈拍76/分、整。血圧156/100 mmHg。顔面は赤ら顔で丸く、痤瘡を認める。尿所見:糖1+。

所見として予想されるのはどれか。

a.脱毛

b.筋肥大

c.過多月経

d.発汗過多

e.伸展性皮膚線条

正答の理由

若年女性の高血圧に、食欲亢進と体重増加、赤ら顔の満月様顔貌、痤瘡、尿糖(耐糖能異常)を伴っており、慢性的なコルチゾール過剰によるCushing症候群が考えられます。真皮の菲薄化と体幹肥満による伸展で、幅の広い赤紫色の伸展性皮膚線条が予想されます。

各選択肢の検討

a.誤り。Cushing症候群では、副腎腫瘍によるアンドロゲン過剰がある女性で多毛や側頭部の脱毛などの男性化徴候を伴うことがありますが、脱毛は本症で予想される代表的所見ではありません。

b.誤り。コルチゾール過剰は筋蛋白を分解し、近位筋の萎縮・筋力低下を起こします。四肢はむしろ細くなります。

c.誤り。女性では月経不順などの月経異常が通常みられますが、過多月経が本症の特徴的所見とはされていません。

d.誤り。汗腺・皮脂腺の機能亢進による発汗過多は先端巨大症(ほかに甲状腺機能亢進症や褐色細胞腫)で目立つ所見で、Cushing症候群の典型ではありません。

e.正しい。伸展性(赤紫色)皮膚線条は満月様顔貌・中心性肥満とともにCushing症候群の代表的所見です。

覚えるポイント

Cushing症候群:満月様顔貌・中心性肥満・赤紫色皮膚線条・近位筋萎縮・月経異常・高血圧・耐糖能異常。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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