自己免疫性神経疾患の治療薬|第107回医師国家試験I39

第107回医師国家試験 I39(2013年)

正答:b・e

問題

自己免疫性神経疾患とその治療薬の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。

a.多発性硬化症――抗TNFα抗体

b.視神経脊髄炎――副腎皮質ステロイド

c.重症筋無力症――抗コリン薬

d.Guillain-Barré症候群――シクロホスファミド

e.慢性炎症性脱髄性多発根神経炎――免疫グロブリン

正答の理由

視神経脊髄炎(NMOSD)の急性増悪には高用量メチルプレドニゾロン(無効なら血漿交換)を用い、慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(CIDP)では免疫グロブリン大量静注(IVIG)・ステロイド・血漿交換が標準治療です。

各選択肢の検討

a.誤り。TNF阻害(lenercept)の試験ではMSの再発が増加し、TNF阻害薬はMSを悪化させうるため用いません。MSの急性増悪にはステロイド、再発予防には疾患修飾薬を使います。

b.正しい。NMOSDの急性増悪は高用量メチルプレドニゾロンで治療し、効果不十分なら血漿交換を行います。

c.誤り。重症筋無力症ではアセチルコリン分解を抑える抗コリンエステラーゼ薬(ピリドスチグミン)を用います。抗コリン薬(アトロピンなど)はその消化器副作用対策に使う薬で、筋力低下の治療にはなりません。

d.誤り。GBSの治療はIVIGまたは血漿交換で、免疫抑制薬のシクロホスファミドは標準治療ではありません(ステロイドも有効性がなく推奨されません)。

e.正しい。CIDPではIVIGが第一選択として用いられることが多い治療です。

覚えるポイント

GBSとCIDPはともにIVIG/血漿交換だが、ステロイドはCIDPに有効・GBSに無効。MGは抗コリン「エステラーゼ」薬。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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