職場における腰痛予防|第107回医師国家試験I28

第107回医師国家試験 I28(2013年)

正答:e

問題

職業性腰痛の予防対策として正しいのはどれか。

a.照明を暗くする。

b.室温を低めに保つ。

c.同じ作業を繰り返す。

d.荷物を軀幹から離して持つ。

e.腰を下げて荷物を持ち上げる。

正答の理由

厚生労働省の「職場における腰痛予防対策指針」(2013年改訂)は、床面から荷物を持ち上げる場合、片足を少し前に出し、膝を曲げ、腰を十分に降ろして荷物を抱え、膝を伸ばすことによって立ち上がるよう定めています。腰ではなく脚・膝の力で持ち上げることで腰部への負担を減らします。同指針は適切な照度・適切な作業場の温度の確保、同一姿勢・反復動作の回避、荷物を体に近づけて持つことも求めています。

各選択肢の検討

a.照明を暗くする。誤り。暗い場所での作業は転倒・踏み外しのリスクを高め、腰に瞬間的な過大負荷がかかる原因になります。足もとや周囲の安全が確認できる適切な照度を保ちます。

b.室温を低めに保つ。誤り。寒冷環境では血管収縮で筋肉が緊張し血流が低下するため腰痛の要因になります。作業場内の温度を適切に保ち、低温下では保温に配慮します。

c.同じ作業を繰り返す。誤り。同じ姿勢の維持や同じ動作の反復は腰部への負担を増やすため、できるだけ避け、休憩や姿勢の変更を取り入れます。

d.荷物を軀幹から離して持つ。誤り。荷物と体が離れると腰部にかかるモーメントが増えるため、荷物はできるだけ体に近づけて持ちます。

e.腰を下げて荷物を持ち上げる。正しい。片足を前に出して膝を曲げ、腰を十分に降ろして荷物を抱え、膝を伸ばして立ち上がるのが指針の方法です。両膝を伸ばしたままの前屈姿勢は避けます。

覚えるポイント

腰痛予防:荷物は体に近づけ、膝を曲げ腰を落として脚で持ち上げる。照明・温度は適切に、同一姿勢・反復は避ける。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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