躁状態の睡眠|第107回医師国家試験I20

第107回医師国家試験 I20(2013年)

正答:d

問題

躁状態の患者の発言と考えられるのはどれか。

a.「夜なかなか寝つけません」

b.「夜中に何度も目が覚めます」

c.「寝ていると金縛りにあいます」

d.「夜は眠らなくても大丈夫です」

e.「脚がむずむずしてよく眠れません」

正答の理由

躁病エピソードの診断項目には「睡眠欲求の減少(decreased need for sleep)」があり、患者は短い睡眠でも疲れを感じず、眠れないことを苦痛として訴えません。「眠らなくても大丈夫」という発言はこれに当たります。一方、入眠困難や中途覚醒を苦痛として訴えるのは不眠症やうつ病などでみられ、金縛りはナルコレプシーの睡眠麻痺、脚のむずむず感はレストレスレッグス症候群の症状です。

各選択肢の検討

a.「夜なかなか寝つけません」。誤り。入眠困難を苦痛として訴える発言で、慢性精神生理性不眠、睡眠相後退症候群、レストレスレッグス症候群などでみられます。躁状態では眠れないことを困りごととして訴えません。

b.「夜中に何度も目が覚めます」。誤り。中途覚醒(睡眠維持障害)の訴えで、うつ病、睡眠時無呼吸、周期性四肢運動障害、加齢などで生じます。

c.「寝ていると金縛りにあいます」。誤り。睡眠麻痺の訴えで、情動脱力発作や入眠時幻覚とともにナルコレプシーの症状です。

d.「夜は眠らなくても大丈夫です」。正しい。躁状態の睡眠欲求の減少を示す発言で、短時間睡眠でも活力に満ち、休息の必要を感じません。

e.「脚がむずむずしてよく眠れません」。誤り。安静時に脚を動かしたくなる不快な異常感覚で、レストレスレッグス症候群の典型的な訴えです。

覚えるポイント

躁状態は「眠れない」ではなく「眠らなくても平気」(睡眠欲求の減少)。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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