大動脈弁狭窄症の脈|第107回医師国家試験I6

第107回医師国家試験 I6(2013年)

正答:a

問題

大動脈弁狭窄症に特徴的なのはどれか。

a.遅脈

b.大脈

c.奇脈

d.交互脈

e.二段脈

正答の理由

大動脈弁狭窄症では狭い弁口を通って血液がゆっくり駆出されるため、頸動脈・末梢動脈の拍動は小さく立ち上がりが遅い(小遅脈、pulsus parvus et tardus)となります。大脈は大動脈弁閉鎖不全症など、奇脈は心タンポナーデ、交互脈は重症左心不全、二段脈は期外収縮の連結で、ASに特徴的なのは遅脈です。答えはaです。

各選択肢の検討

a.正しい。ASでは左室からの駆出が狭窄弁で妨げられ、脈の振幅が小さく立ち上がりが遅い遅脈(小遅脈)が触知されます。

b.誤り。大脈(立ち上がりが速く振幅が大きく急に虚脱する脈)は大動脈弁閉鎖不全症や動静脈瘻、甲状腺機能亢進症など流出の速い病態の所見です。

c.誤り。奇脈は吸気時に収縮期血圧が10 mmHgを超えて低下する所見で、心タンポナーデ、収縮性心膜炎、重症喘息などでみられます。

d.誤り。交互脈は強弱の脈が交互に現れる所見で、拡張型心筋症など左室収縮能が高度に低下した重症心不全で出現します。

e.誤り。二段脈は洞調律と心室期外収縮が交互に出る調律異常で、弁膜症に特異的な脈ではありません。

覚えるポイント

AS=小遅脈(pulsus parvus et tardus)、AR=大脈・速脈、心タンポナーデ=奇脈、重症左心不全=交互脈。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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