徒手筋力テスト(股関節屈曲)|第107回医師国家試験H10

第107回医師国家試験 H10(2013年)

正答:b

問題

徒手筋力テストの図(別冊No. 3)を別に示す。矢印の方向に左下肢を動かしている。

主に働く筋はどれか。

a.腹直筋

b.腸腰筋

c.中殿筋

d.縫工筋

e.大腿四頭筋

診察台の端に座った男性が、左大腿を膝を曲げたまま持ち上げている図。左大腿の上に上向きの太い矢印がある
別冊No. 3 / 出典:厚生労働省・第107回H別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

図では座位で、左大腿の膝付近を上方(矢印の方向)へ持ち上げています。これは股関節の屈曲であり、主動作筋は大腰筋と腸骨筋からなる腸腰筋です。座位での股関節屈曲は徒手筋力テストで腸腰筋を評価する代表的な肢位です。

画像の見方

端座位の男性。右下肢は床へ垂らし、左下肢は膝関節を屈曲したまま大腿を診察台から浮かせている。左大腿の近位〜膝付近に上向きの黒矢印があり、股関節屈曲運動を示す。

各選択肢の検討

a.誤り。腹直筋は恥骨から胸骨・肋骨に付く体幹の筋で、脊柱(体幹)を屈曲させますが、大腿を持ち上げる股関節屈曲の主動作筋ではありません。

b.正しい。腸腰筋(大腰筋+腸骨筋)は大腿骨に停止し、股関節屈曲の主動作筋です。

c.誤り。中殿筋は股関節の外転筋で、座位で大腿を真上に持ち上げる運動の主動作筋ではありません。

d.誤り。縫工筋は股関節の屈曲・外転・外旋と膝屈曲に関わる補助的な筋で、あぐらをかく動作を担います。図のようにまっすぐ大腿を挙上する運動の主動作筋ではありません。

e.誤り。大腿四頭筋の主な作用は膝関節の伸展です(大腿直筋は股関節屈曲を補助)。図では膝は曲がったままで、膝伸展の運動ではありません。

覚えるポイント

座位で大腿を持ち上げる(股関節屈曲)=腸腰筋。外転は中殿筋、膝伸展は大腿四頭筋。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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