民法上の注意義務と医師法上の義務|第107回医師国家試験G2

第107回医師国家試験 G2(2013年)

正答:a

問題

民法で規定されているのはどれか。

a.注意義務

b.療養指導義務

c.処方箋交付義務

d.診断書作成義務

e.診療録保存義務

正答の理由

診療契約は法律行為でない事務の委託(準委任)と考えられ、民法の委任の規定が準用されます(民法656条)。受任者は「善良な管理者の注意をもって」事務を処理する義務を負う(同644条、善管注意義務)ため、医師の注意義務は民法に根拠があります。他の4つはいずれも医師法に規定された医師の義務です。

各選択肢の検討

a.正しい。民法644条の受任者の善管注意義務が、準委任(656条)を通じて診療にも及びます。

b.誤り。療養方法等の指導義務は医師法23条(診療をしたときは本人又は保護者に療養の方法その他保健の向上に必要な事項を指導)に規定されています。

c.誤り。処方箋交付義務は医師法22条に規定され、暗示的効果を期待する場合など同条の例外があります。

d.誤り。診断書の交付の求めを正当な事由なく拒んではならないことは医師法19条2項に規定されています。

e.誤り。診療録の記載と5年間の保存は医師法24条に規定されています(勤務医の診療録は病院・診療所の管理者が保存)。

覚えるポイント

医師の注意義務は民法(委任・準委任の善管注意義務)、指導・処方箋・診断書・診療録の義務は医師法。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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