結核疑い患者の感染対策(マスクの使い分け)|第107回医師国家試験F17

第107回医師国家試験 F17(2013年)

正答:c

問題

28歳の女性。咳を主訴に来院した。問診票に「2か月前から咳と痰が出る。1か月前から37℃前後の微熱と全身倦怠感がある。1週前から痰に血が混じる。喫煙歴はない」と記載されている。家族に付き添われ、咳をしている。マスクの写真(別冊No. 2①、②)を別に示す。

対象者と使用するマスクの組合せで適切なのはどれか。

選択肢 患者 家族 医療者
a ① ① ①
b ① ① ②
c ① ② ②
d ② ② ①
e ② ① ①
マネキンに装着したマスクの写真2枚。①サージカルマスク(プリーツ型)、②N95マスク(カップ型)
別冊No. 2①、② / 出典:厚生労働省・第107回F別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

2か月続く咳・痰、微熱、倦怠感、血痰から肺結核を疑います。結核は飛沫核による空気感染で、患者自身には飛沫の飛散を防ぐ目的でサージカルマスク(①)を着用させ、吸い込む側である医療者と面会者・付き添い家族にはN95マスク(②)を着用させます。

画像の見方

①は耳掛け式のプリーツ型サージカルマスク、②は顔に密着させるカップ型のN95マスクで、写真下にそれぞれ「①サージカルマスク」「②N95マスク」と表示されている。

各選択肢の検討

a.誤り。医療者と家族がサージカルマスクでは、空気中に漂う結核菌の飛沫核の吸入を十分に防げません。

b.誤り。医療者はN95マスクで適切ですが、付き添う家族も吸入防止が必要で、サージカルマスクでは不十分です。

c.正しい。患者は飛沫の飛散防止のためサージカルマスク、家族(面会者)と医療者は飛沫核吸入防止のためN95マスクという組合せです。

d.誤り。医療者がサージカルマスクでは吸入防止になりません。また患者が着用するマスクは飛散防止が目的なので、N95マスクではなくサージカルマスクが適当とされます。

e.誤り。患者にN95マスクを着けさせる必要はなく、家族と医療者がサージカルマスクでは吸入を防げません。

覚えるポイント

結核疑い:患者=サージカルマスク(出す側)、医療者・面会者=N95マスク(吸う側)。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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