第107回医師国家試験 E35(2013年)
正答:a・e
問題
ウイルスが原因となるのはどれか。2 つ選べ。
a.咽頭結膜熱
b.春季カタル
c.封入体結膜炎
d.巨大乳頭結膜炎
e.急性出血性結膜炎
正答の理由
咽頭結膜熱はアデノウイルス(主に3・4・7型)による、発熱・咽頭炎・結膜炎を伴う感染症です。急性出血性結膜炎はエンテロウイルス70型などのエンテロウイルスによる結膜炎で、結膜下出血を伴います。春季カタルと巨大乳頭結膜炎はアレルギー性結膜疾患、封入体結膜炎はクラミジア(Chlamydia trachomatis)による結膜炎で、いずれもウイルスが原因ではありません。
各選択肢の検討
a.正しい。咽頭結膜熱はアデノウイルス3・4・7型などによるウイルス感染症で、結膜炎に発熱と咽頭炎を伴います。
b.誤り。春季カタル(春季角結膜炎)はアトピー素因をもつ男児・若年者に多いアレルギー性の重症結膜炎で、上眼瞼結膜に石垣状の巨大乳頭を形成します。
c.誤り。封入体結膜炎は性感染症として伝播する Chlamydia trachomatis(D〜K型)による結膜炎で、細菌(クラミジア)が原因です。
d.誤り。巨大乳頭結膜炎は主にコンタクトレンズ装用(義眼や露出した縫合糸でも生じる)に伴う機械的刺激と免疫反応による結膜炎で、ウイルス感染ではありません。
e.正しい。急性出血性結膜炎はエンテロウイルス70型などのエンテロウイルスによる伝染性の強い結膜炎で、結膜下出血を伴います。
覚えるポイント
ウイルス性結膜炎はアデノウイルス(咽頭結膜熱・流行性角結膜炎)とエンテロウイルス(急性出血性結膜炎)。封入体結膜炎はクラミジア、春季カタル・巨大乳頭結膜炎はアレルギー性。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第107回医師国家試験問題および正答
- MSD Manual Professional Edition: Viral Conjunctivitis
- MSD Manual Professional Edition: Allergic Conjunctivitis
- MSD Manual Professional Edition: Adult Inclusion Conjunctivitis
- Katelaris CH. Giant papillary conjunctivitis–a review. Acta Ophthalmol Scand Suppl. 1999(PubMed)
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。