病歴と肺炎の原因微生物|第107回医師国家試験D18

第107回医師国家試験 D18(2013年)

正答:a・e

問題

病歴と疾患の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。

a.同性愛――ニューモシスチス肺炎

b.温泉旅行――クラミジア肺炎

c.鳥類の飼育――マイコプラズマ肺炎

d.アルコール依存――レジオネラ肺炎

e.産褥期のネコとの接触――Q熱

正答の理由

肺炎の原因推定には曝露歴が重要です。男性同性間の性的接触はHIV感染の危険因子で、未治療のHIV感染者ではニューモシスチス肺炎が重要な日和見感染です。Q熱(Coxiella burnetii)は動物の胎盤・分娩物に大量に含まれ、分娩したネコとの接触による感染・集団発生が知られています。温泉・循環式浴槽はレジオネラ、鳥類飼育はオウム病(Chlamydia psittaci)が典型的な組合せです。

各選択肢の検討

a.同性愛――ニューモシスチス肺炎。正しい。同性間の性的接触→HIV感染→ニューモシスチス肺炎という関連です(同性愛そのものではなくHIV感染が本質的な危険因子です)。

b.温泉旅行――クラミジア肺炎。誤り。温泉・循環式浴槽などのエアロゾルで感染するのはレジオネラ肺炎です。

c.鳥類の飼育――マイコプラズマ肺炎。誤り。インコ・オウムなどの鳥類から感染するのはオウム病(Chlamydia psittaci)で、マイコプラズマ肺炎は鳥類曝露と結びつく肺炎ではなく、市中肺炎の一般的な原因です。

d.アルコール依存――レジオネラ肺炎。誤り。アルコール依存と結びつく典型はクレブシエラ肺炎(や誤嚥性肺炎)です。なお大量飲酒は肺炎全般の危険因子であり、レジオネラも高齢・喫煙・免疫不全などで重症化しやすいですが、出題意図の典型的組合せではありません。

e.産褥期のネコとの接触――Q熱。正しい。分娩したネコなどの胎盤・羊水由来のエアロゾルでQ熱に感染します。

覚えるポイント

曝露歴:温泉/循環式浴槽→レジオネラ、鳥→オウム病、分娩動物(ネコ等)→Q熱、HIV→ニューモシスチス、アルコール→クレブシエラ。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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