急性膿胸の初期治療|第107回医師国家試験D15

第107回医師国家試験 D15(2013年)

正答:d・e

問題

急性膿胸に対する初期治療で適切なのはどれか。2つ選べ。

a.気管切開

b.胸郭形成術

c.肺葉切除術

d.抗菌薬の投与

e.胸腔ドレナージ

正答の理由

急性膿胸(胸腔内の膿貯留)は、胸腔にチューブを挿入して膿を排出しながら原因菌に有効な抗菌薬を投与するのが初期治療の基本です。排液が不十分なら胸腔内線維素溶解療法、それでも改善しなければ胸腔鏡下手術などの外科治療を考えます。

各選択肢の検討

a.気管切開。誤り。気管切開は気道確保の手段で、胸腔内の感染巣の治療にはなりません。

b.胸郭形成術。誤り。胸郭形成術は慢性化して残った膿胸腔を胸壁ごと縮小・閉鎖する侵襲の大きい手術で、急性膿胸の初期治療ではありません。日本呼吸器学会の解説でも、外科的手技はドレナージと抗菌薬の効果が不十分な場合や慢性膿胸で必要になるとされています。

c.肺葉切除術。誤り。肺葉切除術は膿胸の初期治療ではなく、ドレナージ等で制御できない場合も先に胸腔鏡下の掻爬・剝皮が検討されます。

d.抗菌薬の投与。正しい。原因菌(嫌気性菌を含む)を想定した抗菌薬投与が必須です。

e.胸腔ドレナージ。正しい。膿は抗菌薬だけでは消えないため、胸腔ドレーンで完全に排出します。

覚えるポイント

急性膿胸=抗菌薬+胸腔ドレナージ。不十分なら線溶療法→胸腔鏡手術。胸郭形成術は慢性膿胸。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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