疾患と電解質異常|第107回医師国家試験D9

第107回医師国家試験 D9(2013年)

正答:c

問題

疾患と電解質異常の組合せで誤っているのはどれか。

a.成人T細胞白血病――高カルシウム血症

b.偽性Bartter症候群――低カリウム血症

c.下垂体前葉機能低下症――高カリウム血症

d.偽性副甲状腺機能低下症――低カルシウム血症

e.ADH不適合分泌症候群〈SIADH〉――低ナトリウム血症

正答の理由

下垂体前葉機能低下症ではACTH低下によりコルチゾールは低下しますが、アルドステロンはレニン-アンジオテンシン系で維持されるため、原発性副腎不全(Addison病)のような高カリウム血症は起こりません。他の4つは疾患と電解質異常の典型的な組合せです。

各選択肢の検討

a.成人T細胞白血病――高カルシウム血症。誤り(正しい組合せ)。HTLV-1による成人T細胞白血病リンパ腫では液性因子による高カルシウム血症が高頻度です。

b.偽性Bartter症候群――低カリウム血症。誤り(正しい組合せ)。偽性Bartter症候群は利尿薬や下剤の乱用・嘔吐などでBartter症候群に似た低カリウム血症・代謝性アルカローシスを呈する病態です。

c.下垂体前葉機能低下症――高カリウム血症。正しい(誤った組合せ)。アルドステロン分泌が保たれるため高カリウム血症にはなりません。

d.偽性副甲状腺機能低下症――低カルシウム血症。誤り(正しい組合せ)。PTHへの標的臓器抵抗性により低カルシウム血症・高リン血症となります。

e.ADH不適合分泌症候群〈SIADH〉――低ナトリウム血症。誤り(正しい組合せ)。ADHの不適切な分泌で水が貯留し、希釈性の低ナトリウム血症となります。

覚えるポイント

下垂体性(続発性)副腎不全はアルドステロンが保たれ高K血症なし。高K血症はAddison病。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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