第107回医師国家試験 B5(2013年)
正答:b
問題
災害医療について正しいのはどれか。
a.災害拠点病院は市町村が指定する。
b.トリアージは医師でなくても行うことができる。
c.災害現場では医師は救急救命士の指揮下に入る。
d.防災体制を整備する地域的単位を二次医療圏と呼ぶ。
e.災害医療とは災害派遣医療チーム〈DMAT〉の医療活動のことである。
正答の理由
トリアージは傷病者の緊急度・重症度で治療の優先順位を決める行為で、災害現場では消防の救急隊が現場搬送トリアージを行うなど、医師以外の救急救命士・看護師らも実施しています。災害拠点病院の指定は都道府県が行います。
各選択肢の検討
a.災害拠点病院は市町村が指定する。誤り。厚生労働省通知により、指定要件を満たす病院を都道府県が指定し、毎年要件を確認して満たさなければ指定を解除します。
b.トリアージは医師でなくても行うことができる。正しい。消防庁の検討でも救急隊による現場搬送トリアージ・コールトリアージが位置付けられ、医師以外の職種も実施します。
c.災害現場では医師は救急救命士の指揮下に入る。誤り。救急救命士は医師の具体的な指示を受けて救急救命処置を行う職種で、医療行為上の関係は逆です。
d.防災体制を整備する地域的単位を二次医療圏と呼ぶ。誤り。二次医療圏は入院医療を提供する医療計画上の圏域で、地域災害拠点病院はその単位で原則1か所整備されますが、防災体制の単位を指す用語ではありません。
e.災害医療とは災害派遣医療チーム〈DMAT〉の医療活動のことである。誤り。DMATは急性期に派遣される医療チームの一つにすぎず、災害医療には災害拠点病院、救護班、広域搬送、慢性期支援なども含まれます。
覚えるポイント
災害拠点病院=都道府県が指定(地域:二次医療圏ごと、基幹:都道府県ごと)。トリアージは医師以外も行う。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第107回医師国家試験問題および正答
- 災害時における医療体制の充実強化について(平成24年3月21日医政発0321第2号)
- 災害医療について(厚生労働省医政局指導課 資料A4)
- 消防庁 平成23年度 社会全体で共有するトリアージ体系のあり方検討会 資料(平成23年6月22日)
- 救急救命士法(e-Gov法令検索 API 法令データ)
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。