第106回医師国家試験 I72(2012年)
正答:c
問題
78歳の女性。左耳の痛みと左顔面の動かしにくさとを主訴に来院した。今朝から左難聴、耳鳴および回転性めまいを自覚している。顔面の写真(別冊No.19A)と口腔内の写真(別冊No.19B)とを別に示す。
副腎皮質ステロイドと併用する治療薬として適切なのはどれか。
a.ジドブジン(AZT)
b.ミコナゾール
c.アシクロビル
d.ガンシクロビル
e.バンコマイシン塩酸塩


正答の理由
片側の末梢性顔面神経麻痺に耳痛、難聴・耳鳴・めまいがあり、口蓋に水疱を認めるため、VZV再活性化によるRamsay Hunt症候群を考える。ステロイドと抗ウイルス薬を併用し、選択肢ではアシクロビルを用いる。
画像の見方
顔面の末梢性麻痺に加え、口腔内写真で口蓋の小水疱を認める。
各選択肢の検討
a.ジドブジン(AZT)。HIV治療薬であり、VZV顔面神経炎の治療薬ではない。
b.ミコナゾール。抗真菌薬で、水痘・帯状疱疹ウイルスには無効。
c.アシクロビル。正しい。VZVに対する抗ウイルス薬で、ステロイドと併用する。
d.ガンシクロビル。主にサイトメガロウイルス感染症に用いる薬で、標準的なRamsay Hunt治療薬ではない。
e.バンコマイシン塩酸塩。抗菌薬であり、ウイルス感染症には無効。
覚えるポイント
耳介/口蓋の水疱を伴う末梢性顔面神経麻痺ではRamsay Hunt症候群を考え、抗ウイルス薬を早期に併用する。
出典・参考資料
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。