揺さぶられによる硬膜下血腫|第106回医師国家試験I62

第106回医師国家試験 I62(2012年)

正答:e

問題

3歳の女児。意識障害のため搬入された。なかなか泣きやまないことに怒った父親が、児の肩を持って何度も強く揺さぶったところ、ぐったりして意識がなくなったという。意識レベルはJCS III-200。

認められる可能性が最も高いのはどれか。

a.脳梗塞

b.水頭症

c.髄膜炎

d.脳内出血

e.硬膜下血腫

正答の理由

強い揺さぶりによる頭部の加速・減速は架橋静脈を損傷し、硬膜下出血・血腫を生じ得ます。

各選択肢の検討

a.脳梗塞。脳梗塞は虚血による局在性の神経障害を生じますが、揺さぶり直後の急な意識障害を最もよく説明する所見ではありません。

b.水頭症。水頭症は髄液循環障害による脳室拡大が主体で、急な揺さぶり後の意識消失の直接原因としては下位です。

c.髄膜炎。髄膜炎では発熱、感染症状や髄膜刺激徴候などが手掛かりとなり、外力後の急な発症とは合いません。

d.脳内出血。脳内出血も重篤な意識障害を来し得ますが、乳幼児を強く揺さぶった場合に最も典型的な頭蓋内損傷ではありません。

e.硬膜下血腫。正しい。強い揺さぶりによる加速・減速で架橋静脈が損傷し、硬膜下血腫を生じる可能性が高い状況です。

覚えるポイント

乳幼児の揺さぶられ外傷では硬膜下血腫を含む頭蓋内出血を評価し、緊急対応する。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

第106回の一覧へ戻る

タイトルとURLをコピーしました