肘内障(橈骨頭亜脱臼)|第106回医師国家試験I48

第106回医師国家試験 I48(2012年)

正答:d

問題

3歳の男児。右腕が動かないことを心配した母親に伴われて来院した。母親がつないでいる児の右手を急に引っ張り上げた直後から、児は右上肢を下垂したまま動かさなくなったという。右手指の自動運動は可能である。歩行に異常を認めない。

障害されている部位として最も考えられるのはどれか。

a.頸椎

b.鎖骨

c.肩関節

d.肘関節

e.手関節

正答の理由

幼児の手を急に引っ張った直後から腕を使わなくなり、手指運動は保たれています。橈骨頭付近の輪状靱帯がずれ込む肘内障(橈骨頭亜脱臼)が典型で、障害部位は肘関節です。

各選択肢の検討

a.頸椎。頸髄・神経根障害なら手指を含む運動・感覚異常や頸部症状が予想され、この機序と局所所見には合いません。

b.鎖骨。骨折なら局所圧痛・腫脹や変形がみられやすく、手を引かれた後に生じる典型的な機能障害部位ではありません。

c.肩関節。肩関節脱臼は通常より強い外傷を要し、幼児の牽引後に典型的に起きる病態ではありません。

d.肘関節。正しい。肘内障(橈骨頭亜脱臼)は小児の前腕を急に牽引した後に生じ、患児は腕を動かさなくなります。

e.手関節。手関節の局所外傷を示す情報がなく、牽引機序からは肘内障が考えられます。

覚えるポイント

幼児が手を引かれた直後に腕を使わなくなった場合は肘内障を考える。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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