腎動脈線維筋性異形成|第106回医師国家試験I8

第106回医師国家試験 I8(2012年)

正答:c

問題

高血圧症の若年女性の右腎動脈造影写真(別冊No. 2)を別に示す。左腎動脈造影写真には異常を認めない。この疾患に関する説明で正しいのはどれか。

a.高カリウム血症を認める。

b.粥状硬化症を原因として発症する。

c.治療として経皮経管血管形成術を行う。

d.成人の二次性高血圧症の原因疾患として最も多い。

e.アンジオテンシン変換酵素阻害薬の投与は禁忌である。

右腎動脈造影像。腎動脈に多発する狭窄と拡張を伴う数珠状の輪郭を認める。
別冊No.2 / 出典:厚生労働省・第106回I別冊(原本の該当ページ)

正答の理由

若年女性で右腎動脈に数珠状の狭窄があり左側が正常という造影所見は、腎動脈線維筋性異形成を示唆します。治療には血管形成術が選択されます。ACE阻害薬は両側性狭窄等で腎機能悪化に注意しますが、一律禁忌ではありません。

画像の見方

右腎動脈に数珠状の不整狭窄があり、左腎動脈は正常という問題文の記載と合わせて線維筋性異形成を考える。

各選択肢の検討

a.高カリウム血症を認める。誤り。片側腎動脈狭窄ではレニン・アンジオテンシン系が亢進し、低カリウム血症を来すことがあります。

b.粥状硬化症を原因として発症する。誤り。若年女性の腎動脈にみられる数珠状狭窄は粥状硬化症より線維筋性異形成を示唆します。

c.治療として経皮経管血管形成術を行う。正しい。腎動脈線維筋性異形成では、血管内治療として経皮経管血管形成術(バルーン拡張)が行われます。

d.成人の二次性高血圧症の原因疾患として最も多い。誤り。腎血管性高血圧は二次性高血圧の一因ですが、成人の二次性高血圧全体で最も多い原因ではありません。

e.アンジオテンシン変換酵素阻害薬の投与は禁忌である。誤り。ACE阻害薬は両側腎動脈狭窄や単腎の狭窄で腎機能悪化に注意が必要ですが、片側性狭窄一般に一律禁忌ではありません。

覚えるポイント

若年女性の腎動脈線維筋性異形成ではPTAが治療選択肢。片側性と両側性のRASでACE阻害薬の注意点が異なる。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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