第106回医師国家試験 H12(2012年)
正答:a
問題
55 歳の健康な日本人男性の1日当たり摂取目標量として適切なのはどれか。
ただし、身長 165 cm、体重 60 kg、生活活動強度 IIIとする。
a.食塩 10 g 未満
b.蛋白質 150 g 以上
c.カルシウム 250 mg
d.エネルギー 2,800 kcal
e.脂肪エネルギー比率 40 % エネルギー
正答の理由
公式正答はa(食塩10 g未満)である。ただし、2010年版の成人男性の厳密な食塩目標量は9 g/日未満であり、「2010年版で10 g未満」と同一視してはいけない。現行2025年版は7.5 g/日未満である。他肢は蛋白質が過大、カルシウムが過少、脂肪比率が過大である。エネルギーは年齢・実体重・活動量に応じて推定し、基準体位の表の値をそのまま当てはめない。
各選択肢の検討
a.食塩 10 g 未満。公式正答。選択肢の大まかな減塩上限として選ぶが、2010年版の成人男性の厳密な目標量は9 g/日未満であり、現在は7.5 g/日未満である。10 gまで摂取してよいという意味ではない。
b.蛋白質 150 g 以上。2010年版の成人男性の推奨量は60 g/日であり、150 g以上は過大である。
c.カルシウム 250 mg。カルシウム250 mgは成人男性の推奨量より少ない。
d.エネルギー 2,800 kcal。2010年版の50~69歳男性・身体活動レベルIIIの表は基準体重65 kgで2,800 kcal/日である。本例は60 kgであり、基礎代謝基準値21.5 kcal/kg/日と活動係数2.0による単純推定では約2,580 kcal/日となる。表の2,800 kcalを個人の適正量と直結させない。
e.脂肪エネルギー比率 40 % エネルギー。2010年版の50~69歳では20%以上25%未満が目標範囲であり、40%は過大である。
覚えるポイント
公式正答Aと、各版の厳密な食塩目標値を区別する。エネルギーの集団表は基準体位の値で、個人の必要量は体重・活動量等も考慮する。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第106回医師国家試験問題および正答
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(2010年版)報告書
- 食塩の取りすぎに注意(2025年版目標量)- 農林水産省
- 厚生労働省:第106回医師国家試験 H問題
- 厚生労働省:第106回医師国家試験 正答表
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。