第106回医師国家試験 H11(2012年)
正答:e
問題
医療面接中に語調やしぐさに怒りの感情を伴っている患者への対応として最も適切なのはどれか。
a.直ちに別の医師に交代する。
b.患者の怒りの感情を無視して面接を続ける。
c.反応として生じた医師自身の怒りの感情を表現する。
d.これまで行った診療行為の医学的正当性を主張する。
e.何が患者を怒らせたかを理解したいという気持ちを伝える。
正答の理由
患者の怒りに対しては、医師側の防衛や反論を急がず、感情の背景を理解しようとする姿勢を言葉にする。患者の怒りを無視したり、医師自身の怒りをぶつけたり、診療の正当性を主張したりするより、何が怒りにつながったかを尋ねることが面接を継続する助けになる。
各選択肢の検討
a.直ちに別の医師に交代する。直ちに医師を交代する必要はなく、まず患者の懸念を理解する。
b.患者の怒りの感情を無視して面接を続ける。怒りの感情を無視すると患者の不満や不信を深める。
c.反応として生じた医師自身の怒りの感情を表現する。医師自身の怒りを表現することは患者中心の面接にならない。
d.これまで行った診療行為の医学的正当性を主張する。医学的正当性を一方的に主張すると、患者の感情や懸念を聴く機会を失う。
e.何が患者を怒らせたかを理解したいという気持ちを伝える。患者の怒りの原因を理解したいと伝えることで、感情を受け止め、対話を続けられるため正しい。
覚えるポイント
怒りの背景にある不安・不満を確かめる。反論や正当化を先にせず、理解しようとする姿勢を示す。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第106回医師国家試験問題および正答
- Communication Assessment Guide – AHRQ
- Education For Implementing End-of-Life Discussion at Home: 在宅医療・施設ケア従事者版(厚生労働省委託事業)
- 厚生労働省:第106回医師国家試験 H問題
- 厚生労働省:第106回医師国家試験 正答表
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。