第106回医師国家試験 H9(2012年)
正答:b
問題
成人の歩行において、加齢に伴って増大するのはどれか。
a.歩幅(左右の足の着地点の縦幅)
b.歩隔(左右の足の着地点の横幅)
c.腕を振る角度の大きさ
d.踵を挙上する高さ
e.つま先を挙上する高さ
正答の理由
加齢に伴う安定性の低下に対して支持基底面を広くとり、歩隔(左右の足の横方向の間隔)が広がる傾向がある。歩幅や蹴り出しは小さくなる。各変化には個人差があり、つま先の床面からの高さが健康な高齢者で必ず低下するわけではない。
各選択肢の検討
a.歩幅(左右の足の着地点の縦幅)。加齢では歩幅は一般に短縮する。
b.歩隔(左右の足の着地点の横幅)。歩隔は左右の足の横方向の間隔で、加齢に伴い広がる傾向があり正しい。
c.腕を振る角度の大きさ。歩行時の腕振りは小さくなる傾向がある。
d.踵を挙上する高さ。足関節底屈や蹴り出しの低下により踵挙上は低下しやすい。
e.つま先を挙上する高さ。加齢に伴って増大する代表的所見ではない。健康な高齢者の遊脚期の足部クリアランスは保たれることもあり、低下を加齢の必然とはしない。
覚えるポイント
高齢者歩行では歩幅・速度・腕振りが低下し、安定性を補うため歩隔が広がりやすい。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第106回医師国家試験問題および正答
- Gait Disorders in Older Adults – MSD Manual Professional Edition
- 厚生労働省:第106回医師国家試験 H問題
- 厚生労働省:第106回医師国家試験 正答表
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。