インフォームドコンセントの原則|第106回医師国家試験F14

第106回医師国家試験 F14(2012年)

正答:e

問題

インフォームドコンセントについて正しいのはどれか。

a.3歳児から取得できる。

b.医師による病状説明を指す。

c.一度同意すると撤回できない。

d.セカンドオピニオンと同義である。

e.目的は患者の人権を尊重することである。

正答の理由

インフォームドコンセントは、医師が検査・治療の目的・内容・危険性・代替手段などを十分に説明し、患者がそれを理解したうえで自由な意思に基づいて同意(または拒否)することです。その根底には、自分の受ける医療を自分で決める自己決定権という患者の人権の尊重があります。正答はeです。

各選択肢の検討

a.誤り。インフォームドコンセントを与えるには説明を理解して判断する能力が必要で、3歳児にはその能力がありません。判断能力のない未成年者では親権者など法定代理人から同意を得て、本人には理解できる範囲で説明し了解(アセント)を得るよう努めます。

b.誤り。説明は前提の一部にすぎず、患者が理解したうえで自由意思により同意することまでを含みます。説明しただけではインフォームドコンセントになりません。

c.誤り。患者は検査や治療に同意を与える権利も差し控える権利ももっており、一度同意した後でも、改めて同意を差し控える(撤回する)ことができます。

d.誤り。セカンドオピニオンは、患者が主治医の診断・治療方針について別の医療機関の医師に意見を求めることです。より良い意思決定を助ける手段ですが、同意そのものを指すインフォームドコンセントとは別の概念です。

e.正しい(正答)。インフォームドコンセントは、患者の自己決定権という人権を尊重し、患者と医師が情報を共有して医療を選ぶための原則です。

覚えるポイント

IC=十分な説明+理解+自由意思による同意。目的は自己決定権(人権)の尊重で、同意はいつでも撤回できる。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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