第106回医師国家試験 E29(2012年)
正答:b
問題
肝吸虫症において白血球分画の中で最も増加するのはどれか。
a.好中球
b.好酸球
c.好塩基球
d.単球
e.リンパ球
正答の理由
肝吸虫(Clonorchis sinensis)は淡水魚の生食で感染し、胆管内に寄生する吸虫です。組織に侵入・寄生する蠕虫に対する免疫反応として好酸球が増え、急性期には発熱・心窩部痛・圧痛を伴う肝腫大・軽い黄疸とともに好酸球増多がみられます。白血球分画で最も増加するのは好酸球です。
各選択肢の検討
a.好中球。誤り。細菌感染で増える分画です。肝吸虫症では二次性の細菌感染(化膿性胆管炎など)を合併したときに増えることはあっても、寄生そのものによる特徴的な変化は好酸球増多です。
b.好酸球。正しい。蠕虫感染に特徴的な反応で、肝吸虫症の急性期に好酸球増多が起こります。
c.好塩基球。誤り。好塩基球増多は慢性骨髄性白血病などでみられる所見で、吸虫症で最も増える分画ではありません。
d.単球。誤り。肝吸虫症で特徴的に増加する分画とはされていません。吸虫など組織や胆管に寄生する蠕虫で目立つのは好酸球増多です。
e.リンパ球。誤り。ウイルス感染などで増える分画です。急性期の肝吸虫症では好酸球増多が急性ウイルス性肝炎との鑑別点になります。
覚えるポイント
肝吸虫などの蠕虫感染(特に組織・胆管寄生)では好酸球が増える。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第106回医師国家試験問題および正答
- MSD Manual Professional: Clonorchiasis
- MSD Manual Professional: Eosinophilia
- MSD Manual Professional: Chronic Myeloid Leukemia (CML)
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。