Mallampati分類と挿管困難|第106回医師国家試験E22

第106回医師国家試験 E22(2012年)

正答:c

問題

全身麻酔の術前診察で、口を大きく開けて挺舌するよう促したときの模式図を示す。

挿管困難が最も予想されるのはどれか。

a.(模式図a)

b.(模式図b)

c.(模式図c)

d.(模式図d)

e.(模式図e)

開口・挺舌時の口腔の模式図5つ。a・b・dでは灰色の咽頭後壁を背景に口蓋垂と口蓋弓が見え、bは舌が短い。cは舌が口腔をほぼ占め、口蓋垂も口蓋弓も見えず上方に細い弧線のみがある。eは口蓋垂と、その両側に淡い灰色の大きな領域が見える。
問題冊子(E問題22の選択肢図)開口・挺舌時の口腔模式図 a〜e / 出典:厚生労働省・第106回E問題(原本の該当ページ)

正答の理由

開口・挺舌させて軟口蓋・口蓋弓・口蓋垂がどこまで見えるかをみるのがMallampati分類です。Mallampatiらは、これらの構造が見えにくいほど直接喉頭鏡での喉頭展開が難しいことを示し、SamsoonとYoungも、挿管困難の程度が口咽頭の見え方と相関することを報告しています。cは舌が口腔を占めて口蓋垂も口蓋弓も見えず、最も高いクラス(III〜IV相当)に当たるため、挿管困難が最も予想されます。

画像の見方

選択肢図は問題冊子本文(tp_siken_106_ishi_e1.pdf 第15頁)にあります。a・dは口蓋垂全体と口蓋弓が見え、bも舌がやや短いものの口蓋垂と口蓋弓が見えます。eは口蓋垂と両側の淡灰色の大きな領域(扁桃とみられる)が見えます。cだけは舌が口腔を占めて口蓋垂・口蓋弓・咽頭が見えず、上方に細い弧線があるのみです。分類名は原本になく、図の形態からの読影です。

各選択肢の検討

a.(模式図a)誤り。口蓋垂・口蓋弓・咽頭後壁がよく見え、Mallampati Iに相当します。喉頭展開は容易と予想されます。

b.(模式図b)誤り。舌はやや短く描かれていますが、口蓋垂と口蓋弓は見えています。舌根が咽頭を隠していないので、cより挿管は容易です。

c.(模式図c)正しい。舌が口腔を占めて口蓋垂も口蓋弓も見えず、舌根が大きいと考えられる状態です。喉頭展開が最も難しいと予想されます。

d.(模式図d)誤り。口蓋垂全体と口蓋弓が広く見え、Mallampati Iに相当します。

e.(模式図e)誤り。両側に扁桃とみられる構造がありますが、口蓋垂と咽頭は見えていて、舌による視野の遮りはcより少なくなっています。

覚えるポイント

開口・挺舌で口蓋垂・口蓋弓が見えないほど(Mallampati分類の高クラス)挿管困難が予想される。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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