第106回医師国家試験 E6(2012年)
正答:a
問題
気管支鏡検査の際に必要でないのはどれか。
a.胃管
b.リドカイン
c.救急カート
d.エックス線透視
e.パルスオキシメトリ
正答の理由
気管支鏡は咽喉頭・気道の局所麻酔(リドカイン)下に行い、低酸素血症を検出するため検査中は連続的にパルスオキシメトリで監視し、合併症に備えて蘇生器具(救急カート)を手元に置きます。末梢病変の経気管支生検ではエックス線透視で鉗子の位置を確認します。胃管は気道を観察する本検査には用いません。
各選択肢の検討
a.胃管。正しい(必要でない)。気管支鏡は気道に挿入する検査で、誤嚥対策は検査前の絶食(BTSガイドラインでは固形物4時間・清澄水2時間)で行い、準備・モニタリングの項目に胃管の挿入は含まれません。
b.リドカイン。誤り(必要)。BTSガイドラインは禁忌がない限り局所麻酔にリドカインを使うよう推奨しています。咳嗽反射を抑えて安全に挿入・観察するために用います。
c.救急カート。誤り(必要)。鎮静による呼吸抑制、不整脈、出血、気胸などの合併症に備え、蘇生器具をすぐ使える状態にしておくことが求められます。
d.エックス線透視。誤り(必要)。末梢の限局性病変に対する経気管支肺生検では、透視で鉗子の位置を確認すると診断率が上がり、気胸の確認にも役立ちます。
e.パルスオキシメトリ。誤り(必要)。気管支鏡中は低酸素血症が起こりやすく、連続的なSpO₂モニタリングを行い、低下時に酸素を投与します。
覚えるポイント
気管支鏡は局所麻酔(リドカイン)、SpO₂連続監視、救急カート、生検時の透視が基本。胃管は不要。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第106回医師国家試験問題および正答
- British Thoracic Society guideline for diagnostic flexible bronchoscopy in adults(Du Rand IA, et al. Thorax 2013;68 Suppl 1)
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。