先天性副腎皮質過形成の副腎クリーゼ|第106回医師国家試験D13

第106回医師国家試験 D13(2012年)

正答:e

問題

21-水酸化酵素欠損症である先天性副腎皮質過形成の乳児が急性副腎不全を起こした場合の初期治療として適切なのはどれか。

a.抗菌薬の投与

b.水分投与の制限

c.アドレナリンの投与

d.LH-RH アナログの投与

e.糖質コルチコイドの投与

正答の理由

21-水酸化酵素欠損症の塩喪失型では、コルチゾールとアルドステロンが欠乏し、低ナトリウム血症・高カリウム血症・低血圧、さらに嘔吐・脱水・低血糖・ショックを伴う副腎クリーゼを起こします。初期治療は緊急の輸液(生理食塩液、低血糖があればブドウ糖)とストレス量のヒドロコルチゾン静注(100 mg/m²/日相当)で、糖質コルチコイドの補充が中心です。

各選択肢の検討

a.抗菌薬の投与。誤り。感染が誘因であれば併用を考えますが、急性副腎不全そのものの初期治療はステロイド補充と輸液です。

b.水分投与の制限。誤り。塩喪失で循環血液量が減少しているため、生理食塩液による急速な補液が必要で、水分制限は逆効果です。

c.アドレナリンの投与。誤り。ショックの原因はコルチゾール・ミネラルコルチコイド欠乏と脱水で、まず必要なのは補液とヒドロコルチゾンです。

d.LH-RH アナログの投与。誤り。中枢性思春期早発症の治療薬で、急性副腎不全の治療ではありません。

e.糖質コルチコイドの投与。正しい。ヒドロコルチゾンのストレス量静注を補液とともにただちに開始します(高用量ヒドロコルチゾンはミネラルコルチコイド作用も併せもちます)。

覚えるポイント

副腎クリーゼ(CAH塩喪失型の乳児を含む)=ただちにヒドロコルチゾン静注+生理食塩液(+ブドウ糖)。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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