尿路・男性生殖器感染症と発熱|第106回医師国家試験C4

第106回医師国家試験 C4(2012年)

正答:c

問題

発熱を伴わないのはどれか。

a.腎膿瘍

b.急性腎盂腎炎

c.急性膀胱炎

d.急性前立腺炎

e.急性精巣上体炎

正答の理由

腎・前立腺・精巣上体といった実質臓器の細菌感染では、組織内に炎症が広がるため発熱や悪寒などの全身症状が出ます。急性膀胱炎は膀胱粘膜の表層にとどまる感染で、頻尿・排尿痛・残尿感・恥骨上部痛が主症状です。高熱を伴う場合は上部尿路感染や前立腺炎を疑います。ただし膀胱炎でも微熱を伴うことはあり、「通常は発熱しない」という意味での正答です。

各選択肢の検討

a.腎膿瘍。誤り(伴う)。発熱、側腹部痛、倦怠感が典型的な症状です。症状が非特異的なため、診断が遅れやすい疾患です。

b.急性腎盂腎炎。誤り(伴う)。悪寒を伴う発熱、側腹部痛、悪心・嘔吐、患側の肋骨脊柱角叩打痛が特徴です。膀胱炎との区別は全身症状の有無で行います。

c.急性膀胱炎。正しい(通常伴わない)。頻尿・尿意切迫・排尿痛・混濁尿が中心で、高熱は通常ありません。微熱を伴うことはあります。

d.急性前立腺炎。誤り(伴う)。急性細菌性前立腺炎では発熱・悪寒・倦怠感・筋肉痛などの全身症状が強く、敗血症に進展することがあります。直腸診では前立腺に著明な圧痛を認めます。

e.急性精巣上体炎。誤り(伴う)。陰囊痛と精巣上体の腫脹・圧痛に加え、細菌性のものでは発熱を伴います。

覚えるポイント

尿路感染で高熱があれば、腎盂腎炎・腎膿瘍・前立腺炎など実質臓器の感染を考える。膀胱炎は通常発熱しない。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

第106回の一覧へ戻る

タイトルとURLをコピーしました