法的脳死判定で確認する脳幹反射|第106回医師国家試験B38

第106回医師国家試験 B38(2012年)

正答:c・d

問題

臓器移植に伴う脳死判定に必須なのはどれか。2つ選べ。

a.輻輳反射

b.睫毛反射

c.前庭眼反射

d.咳反射

e.腱反射

正答の理由

臓器の移植に関する法律施行規則第2条は、法的脳死判定の項目として、深昏睡、瞳孔の固定(瞳孔径が左右とも4 mm以上)、脳幹反射の消失、平坦脳波、自発呼吸の消失を定めています。消失を確認する脳幹反射は、対光反射・角膜反射・毛様脊髄反射・眼球頭反射・前庭反射・咽頭反射・咳反射の7つです。前庭眼反射(カロリックテスト)と咳反射はこれに含まれます。

各選択肢の検討

a.輻輳反射:誤り。近くを見る際の両眼の内転・縮瞳の反応で、深昏睡の患者では検査できず、法定の7つの脳幹反射に含まれません。

b.睫毛反射:誤り。睫毛に触れて瞬目が起こるかをみる反射で、法定項目には含まれません(法定項目は角膜に触れる角膜反射です)。

c.前庭眼反射:必須(正答)。施行規則の脳幹反射のうち「前庭反射」に当たり、鼓膜へ氷水を注入しても眼球の反応(カロリック反応)がないことを確認します。

d.咳反射:必須(正答)。施行規則に定める7つの脳幹反射の一つで、咳反射が消失していることを確認します。

e.腱反射:誤り。腱反射は脊髄を反射弓とする反射で、脳幹機能の判定項目ではありません。脳死でも脊髄反射による運動はみられうるため、必須項目に含まれていません。

覚えるポイント

法的脳死判定:深昏睡・瞳孔固定(4 mm以上)・7つの脳幹反射消失(対光・角膜・毛様脊髄・眼球頭・前庭・咽頭・咳)・平坦脳波・自発呼吸消失(無呼吸テストは最後)。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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