泌尿器疾患と検査法|第106回医師国家試験B24

第106回医師国家試験 B24(2012年)

正答:c

問題

疾患と検査法の組合せで有用性が低いのはどれか。

a.腎腫瘍――腹部造影CT

b.尿管腫瘍――静脈性尿路造影

c.膀胱尿管逆流――尿管鏡検査

d.間質性膀胱炎――膀胱鏡検査

e.前立腺腫瘍――経直腸超音波ガイド下生検

正答の理由

膀胱尿管逆流(VUR)は排尿時に膀胱から尿管・腎盂へ尿が逆流する機能的異常で、膀胱を造影剤で満たして排尿させる排尿時膀胱尿道造影(VCUG)や核医学膀胱造影で診断・グレード分類します。尿管鏡は上部尿路の腫瘍や結石を内腔から観察・生検する検査で、逆流の評価には役立ちません。

各選択肢の検討

a.腎腫瘍――腹部造影CT:有用です。腎細胞癌の診断は造影CT(またはMRI)で確定し、病期評価にも用います。

b.尿管腫瘍――静脈性尿路造影:有用です。上部尿路の尿路上皮癌の評価には静脈性尿路造影が広く用いられてきました(出題当時の標準的な検査の一つ)。現在は診断精度の高いCTウログラフィが第一選択の画像検査に置き換わり、細胞診や尿管鏡下生検で確認します。

c.膀胱尿管逆流――尿管鏡検査:有用性が低い(正答)。VURの診断にはVCUGや核医学膀胱造影が超音波よりも優れるとされ、尿管鏡では排尿時の逆流を評価できません。

d.間質性膀胱炎――膀胱鏡検査:有用です。典型例では症状と除外診断で診断できますが、診断が不確かな例では膀胱鏡(必要に応じ生検)で膀胱癌などほかの疾患を除外します。

e.前立腺腫瘍――経直腸超音波ガイド下生検:有用です。直腸診やPSAで疑われた前立腺癌は、経直腸(または経会陰)超音波ガイド下の針生検で組織学的に確定します。

覚えるポイント

VURの診断は排尿時膀胱尿道造影(VCUG)。尿管鏡は上部尿路腫瘍の観察・生検に使う。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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