閉塞性黄疸の検査所見|第106回医師国家試験B23

第106回医師国家試験 B23(2012年)

正答:a

問題

閉塞性黄疸で検査値が上昇する項目はどれか。

a.血中胆汁酸

b.末梢血白血球

c.血中アルブミン

d.尿中ウロビリノゲン

e.血中トランスサイレチン〈TTR〉

正答の理由

胆道が閉塞すると胆汁成分が腸へ排泄されずに血中へ逆流するため、直接ビリルビン、ALP・γ-GTPとともに胆汁酸が血中に蓄積します(機械的胆道閉塞でも血清胆汁酸は上昇します)。一方、腸へ届くビリルビンが減るので腸内細菌によるウロビリノゲン生成が減り、総胆管閉塞などでビリルビンが腸に排泄されないと尿中ウロビリノゲンは減少ないし欠如します(便は灰白色になります)。

各選択肢の検討

a.血中胆汁酸:正しい(正答)。胆汁酸は胆汁の主要な有機成分で、胆汁うっ滞では排泄されずに体内に貯留します。機械的胆道閉塞の患者でも血清胆汁酸の上昇が確認されており、閉塞性黄疸で上昇する代表的な項目です。

b.末梢血白血球:誤り。閉塞そのものでは白血球は上がりません。発熱とともに白血球が増える場合は、閉塞に感染が加わった急性胆管炎を考えます。

c.血中アルブミン:誤り。アルブミンは肝の合成能を反映し、閉塞で上昇することはありません。長期の胆汁うっ滞・栄養障害や炎症ではむしろ低下します。

d.尿中ウロビリノゲン:誤り。ウロビリノゲンは腸に排泄されたビリルビンから腸内細菌によって作られ、一部が再吸収されて尿へ出ます。総胆管閉塞のようにビリルビンが腸へ排泄されない状態では、尿中ウロビリノゲンは減少ないし欠如します(溶血性黄疸では増加)。

e.血中トランスサイレチン〈TTR〉:誤り。TTR(プレアルブミン)は半減期の短い栄養指標で、炎症時には低下する負の急性期反応物質です。閉塞性黄疸で上昇する項目ではありません。

覚えるポイント

閉塞性黄疸:直接ビリルビン・ALP・γ-GTP・胆汁酸↑、尿ビリルビン陽性、尿ウロビリノゲン↓、灰白色便。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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