第106回医師国家試験 B22(2012年)
正答:d
問題
IgE産生に関連が深いのはどれか。
a.インターロイキン1〈IL-1〉
b.インターロイキン2〈IL-2〉
c.インターロイキン3〈IL-3〉
d.インターロイキン4〈IL-4〉
e.インターロイキン5〈IL-5〉
正答の理由
IL-4は主にTh2細胞・肥満細胞などが産生し、B細胞のクラススイッチを誘導してIgE産生を起こす中心的なサイトカインです(IL-13も同じ受容体α鎖を共有して同様に働きます)。2型(Th2)炎症の要で、アレルギー疾患の治療標的にもなっています。
各選択肢の検討
a.IL-1:誤り。マクロファージや単球などが産生する炎症性サイトカインで、T細胞活性化の補助刺激、発熱やIL-6・TNFなどの誘導が主な作用です。IgEへのクラススイッチの主役ではありません。
b.IL-2:誤り。活性化T細胞・B細胞の増殖、NK細胞の細胞傷害活性の増強、制御性T細胞の維持に働くT細胞増殖因子です。
c.IL-3:誤り。multi-CSFとも呼ばれ、造血前駆細胞や好酸球・好塩基球・肥満細胞の増殖・分化を促します。IgE産生を直接誘導するサイトカインではありません。
d.IL-4:正しい(正答)。Th2細胞・肥満細胞などが産生し、IgE産生にかかわる主要なサイトカインです。Th2細胞への分化も促し、アレルギー反応を増幅します。
e.IL-5:誤り。同じくTh2系のサイトカインですが、主な作用は好酸球の産生・成熟・生存と組織への動員です。IgEのクラススイッチを主に担うのはIL-4です。
覚えるポイント
IgE=IL-4(とIL-13)、好酸球=IL-5、T細胞増殖=IL-2、多能性造血因子=IL-3。
出典・参考資料
- 厚生労働省:第106回医師国家試験問題および正答
- MSD Manual Professional Edition: Molecular Components of the Immune System
- MSD Manual Professional Edition: Overview of Allergic and Atopic Disorders
問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。