Philadelphia染色体陽性白血病|第106回医師国家試験A15

第106回医師国家試験 A15(2012年)

正答:b・d

問題

Philadelphia 染色体を認めるのはどれか。2つ選べ。

a.急性前骨髄球性白血病

b.急性リンパ性白血病

c.成人 T 細胞白血病

d.慢性骨髄性白血病

e.慢性リンパ性白血病

正答の理由

Philadelphia(Ph)染色体はt(9;22)転座により生じる短い22番染色体で、BCR::ABL1融合遺伝子が恒常的に活性型のチロシンキナーゼを作ります。慢性骨髄性白血病の90〜95%に認められ、急性リンパ性白血病でも成人の約25%(小児の約5%)にみられ予後不良因子です。いずれもチロシンキナーゼ阻害薬の標的になります。

各選択肢の検討

a.急性前骨髄球性白血病。誤り。特徴的な染色体異常はt(15;17)によるPML::RARA融合遺伝子で、全トランス型レチノイン酸が奏効します。

b.急性リンパ性白血病。正しい。成人ALLの約25%がPh陽性(BCR::ABL1)で、予後不良群です。

c.成人 T 細胞白血病。誤り。HTLV-1感染を背景とするT細胞腫瘍で、Ph染色体とは無関係です。

d.慢性骨髄性白血病。正しい。90〜95%にPh染色体を認め、その証明が診断の根拠になります。

e.慢性リンパ性白血病。誤り。予後因子となる染色体異常はdel(17p)/TP53異常やdel(11q)などで、Ph染色体はみられません。

覚えるポイント

Ph染色体(t(9;22)、BCR::ABL1)はCMLのほぼ全例と成人ALLの約4分の1。APLはt(15;17)。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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