神経性間欠跛行(腰部脊柱管狭窄症)|第106回医師国家試験A5

第106回医師国家試験 A5(2012年)

正答:d

問題

歩行時に増強し、立ち止まることでは軽快せず、座ることで消退する両下肢痛を認める。

最も考えられるのはどれか。

a.脊椎分離症

b.Buerger 病

c.腰椎圧迫骨折

d.腰部脊柱管狭窄症

e.閉塞性動脈硬化症

正答の理由

腰部脊柱管狭窄症の神経性間欠跛行は、歩行や立位(腰椎伸展)で脊柱管がさらに狭くなるため下肢痛が出現し、立ち止まるだけでは改善せず、座る・前かがみになる(腰椎屈曲)と脊柱管が広がって消退します。血管性間欠跛行は姿勢に関係なく安静(立ち止まる)だけで軽快する点が鑑別の要点です。

各選択肢の検討

a.脊椎分離症。誤り。主に若年スポーツ選手の関節突起間部の疲労骨折で、腰痛(伸展時痛)が中心です。歩行で増悪し座位で消える両下肢痛という間欠跛行の型はとりません。

b.Buerger 病。誤り。若年喫煙男性の末梢動脈閉塞で、虚血による間欠跛行・安静時痛・潰瘍を起こします。虚血性の跛行は立ち止まって休むだけで軽快します。

c.腰椎圧迫骨折。誤り。症状のある椎体圧迫骨折は、急に始まり荷重で増悪する局所の背部痛(叩打痛を伴うことがある)が典型で、通常1週ほどで和らぎ始めます。歩行距離に依存して座位で消える両下肢痛ではありません。

d.腰部脊柱管狭窄症。正しい。神経性跛行は立ち止まっても治まらず、腰を屈曲する・座ることで軽快します。

e.閉塞性動脈硬化症。誤り。血管性間欠跛行は姿勢変化ではなく安静(立ち止まる)で軽快し、脈拍減弱や皮膚萎縮を伴います。

覚えるポイント

立ち止まるだけで治まる跛行は血管性、座る・前屈で治まる跛行は腰部脊柱管狭窄症による神経性。

出典・参考資料

問題と正答の出典は厚生労働省です。解説は本サイトが作成した学習用の解説で、厚生労働省の公式解説ではありません。出題時点の設問に沿って説明しています。

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